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【小林耳鼻咽喉科医院】 世田谷の耳鼻咽喉科 めまい 耳鳴り アレルギー性鼻炎 耳鼻科

DMATと新型コロナウイルス肺炎

今日は晴れて気持ちいい一日になりましたね。

 

 

自衛隊による船内での医療活動は、

災害派遣医療チームDMAT

(Disaster Medical Assistance Team)

と呼ばれる医療従事者が担っています。

 

 

DMATは災害発生直後の急性期、

48時間以内に活動を開始できる

専門的な研修・訓練を受けた

災害医療チームです。

 

医師1名、看護師2名、業務調整員1名の

4名を基本としています。

 

 

現在新型コロナウイルス肺炎が

世界的に広がっています。

 

ダイヤモンドプリンセス号

に乗船していた方が

すでに4名亡くなっていますが、

PCR検査という、微量の検体を

高感度で検出する検査手法が

全く準備できていないという

検査体制に不備があることは明白です。

 

 

船内の医療活動を行っていた

和歌山県の男性看護師が

新型コロナウイルスに罹患しましたが、

DMATに参加した医療従事者が

不当な扱いを受けている

という記事を読み、暗澹たる気持ちになりました。

 

 

これ以上の感染拡大を防ぐのは

かなり難しい状況ですが

治療薬としてインフルエンザ治療薬である

ファビピラビル(アビガン)

が候補に挙げられています。

 

 

インフルエンザウイルスは、

(1)人の粘膜に吸着して細胞内に侵入し、

自身の膜を破って細胞中にウイルスの設計図である

RNA(リボ核酸)を放出しますが

これを「脱殻」と言います。

 

(2)放出されたRNAが、

細胞内でさらにウイルスを生みます。

これを「複製」とい言います。

 

(3)そのウイルスが酵素の力を借りて

増殖した結果細胞の外に出ます。

これを「遊離」と言います。

 

アビガンは、

「複製」を助けるウイルスの増殖に必要な

RNAポリメラーゼを阻害することで

効果を表します。

 

2015年には、

フランス国立保健医学研究機構

(INSERM)によって、アビガンが

一部のエボラ出血熱患者に

効果を示すことが発表されました。

 

この薬は動物実験で

胎児に奇形を起こす可能性があるため

妊婦には投与できません。

 

厚生労働省は現時点で

200万人分の備蓄を持っていますが

インフルエンザで緊急の場合のみ

アビガンの投与を認めています。

 

 

また米国立衛生研究所(NIH)は、

抗HIV薬「レムデジビル」

を投与したサルの実験で、

中東呼吸器症候群(MERS)の予防や

症状の軽減に一定の

効果が見られたと発表しました。

 

MERSは新型肺炎と同じ

コロナウイルスの仲間が原因のため、

新型肺炎の治療につながるのではと

期待されています。

 

 

まだ収束の気配が見えない

新型コロナウイルス感染ですが

オリンピック開幕までに解決することを

日々祈っています。