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【小林耳鼻咽喉科医院】 世田谷の耳鼻咽喉科 めまい 耳鳴り アレルギー性鼻炎 耳鼻科

漢方セミナーに参加しました

今週は雨の後に晴れてスッキリした日となり

気圧の変動が大きかったですね。

めまいの患者さんも多く来院されました。

 

 

先日22日の日曜日は、

朝から渋谷で開催された漢方セミナーに参加しました。

 

 

 

講師は吉祥寺中医クリニックの 長瀬 眞彦先生

 

 

漢方を題材とした

中島たい子さんの「漢方小説」にも登場した先生です。

 

 

初めの講義は

「高齢者疾患と漢方」

 

高齢の方は代謝が低下して全身の血流が滞っています。

この状態を腎虚と呼びます。

 

 

六味丸が有効なことが多く

構成成分から作用機序を考えて処方すると理解が深まります。

 

 

地黄(ジオウ)、山薬(サンヤク)、山茱萸(サンシュユ)、

沢瀉(タクシャ)、茯苓(ブクリョウ)、牡丹皮(ボタンピ)

それぞれの成分について解説があり

提示された症例を先生と一緒に漢方学的処方を考えます。

 

 

処方の際には問診が重要で、

キーワードがまとめられていてとても参考になります。

 

 

高齢者に処方する

補中益気湯 抑肝散(よくかんさん)

抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)

などの使い分けについても

わかりやすく解説していただきました。

 

 

続いての講義では

「女性の不定愁訴と漢方治療」

 

 

女性特有の「水」の異常についても

婦人科漢方の三大処方を

クリンナップトリオと題して

先生の詳細な解説とともに勉強しました。

 

 

当帰芍薬散は冷え性で貧血傾向があり

疲労しやすい方に、

加味逍遥散はのぼせ感があり疲労しやすく

肩が凝り不眠傾向の方に、

桂枝茯苓丸は比較的体力があり、頭痛、のぼせ、めまい

足の冷えなどがある方に

それぞれ処方されます。

 

 

その他にも女性によく処方される

女神散(にょしんさん)や温経湯(うんけいとう)など

耳鼻科では使うことがない薬についても

詳しく解説があり、大変参考になりました。

 

 

午前中の講義が終わり

お昼のお弁当はなだ万でした。

 

 

かなり美味しくて良かったです。

 

 

午後の講義は

「精神神経的疾患と漢方処方」

 

不眠やうつ病に対する漢方を勉強しました。

 

耳鼻科にも耳鳴り、めまいが長く続き

うつ病に近い状態となっている方も来院するので

漢方の知識があると処方の幅が広がります。

 

 

自分でも処方したことのある

不眠やストレスが多い方に処方する漢方薬の

使い分け方の解説で、理解がさらに深まり

これまでの知識を再確認することが出来ました。

 

 

また効果がなかった場合の次の一手や

長期間の内服で血圧上昇をきたす

甘草を含まない漢方薬のまとめなど

 

 

とても貴重なお話が聞けて、充実した時間でした。

 

 

一日がかりのセミナーでかなり疲れましたが

とても良い経験でした。

 

これからも勉強会に積極的に参加して行きたいと思います。