【小林耳鼻咽喉科医院】 世田谷の耳鼻咽喉科 めまい 耳鳴り アレルギー性鼻炎 耳鼻科

新しい臓器とは

今日もいいお天気でしたね。

 

 

耳鼻咽喉科領域で

新しい臓器が発見されました。

 

 

鼻の突き当たり、

上咽頭の部位に唾液腺と思われる

組織があることがわかりました。

 

 

これまで1000個以上の

目に見えない唾液腺組織が

のどや口の粘膜組織に散在していて

特に舌の下にある舌下腺

下顎の後ろにある顎下腺

頬の後ろにある耳下腺に集中していることが

わかっています。

 

PSMA PET/CTは、前立腺がん細胞だけではなく、

唾液腺組織にも多く含まれている

特殊な物質を検出する方法です。

 

オランダのがん研究所で、

前立腺がんの100人に対して

PSMA  PET/CT検査をした結果

鼻腔と咽頭の間に

唾液腺と同じように映る

これまで知られていない臓器が見つかりました。

 

 

今回発見された臓器は3.9cmほどの大きさで

Tubarial Glands(管状腺)と名付けられました。

 

図の青い矢印の部位です。

 

 

これまで唾液腺周辺のがんに対する

放射線治療は、患者の唾液減少を来たし

口の渇きを引き起こしていました。

 

放射線治療で知らないうちに

今回発見された臓器がダメージを受けた結果

唾液が減少したと考えられます。

 

 

実際723人の放射線治療と

口の渇きに関するデータでは、

新たな臓器に放射線が当たっていた患者では、

口の渇きがより増える傾向がありました。

 

今後は新しい臓器の存在に注意して

放射線治療を行うようになることでしょう。

 

 

これまで知られていない臓器は腸間膜など

不思議な部分がまだ残っているんですね。