【小林耳鼻咽喉科医院】 世田谷の耳鼻咽喉科 めまい 耳鳴り アレルギー性鼻炎 耳鼻科

めまい学会に参加しました

今日は晴れて

気持ちいい一日になりましたね。

 

 

先週の11日に

めまい学会に参加しました。

 

 

東京駅のKITTE内にある

JPタワーホールが会場です。

 

 

ランチョンセミナーは

新井基洋先生

 

 

の講演で

「元気の処方箋!

前庭リハビリテーションと漢方薬」

 

 

良性発作性頭位めまい症(BPPV)

の理学療法は、

アメリカでは理学療法士が行っています。

 

三半規管を鍛える

前庭リハビリテーションには

4つのカテゴリーがあります。

 

 

リハビリテーションであえて

めまいを誘発させて、苦手な動作を

反復することで馴化(じゅんか)

訓練が効果的です。

 

高齢者では動体視力が衰えているため

視覚や体性感覚(バランス感覚)

を鍛えることでめまいが改善します。

 

講演では、良性発作性頭位めまい症

の眼振を動画で解説していただき

リハビリテーションの効果的な

方法を再確認しました。

 

 

三半規管の模型を使った

耳石置換法の動画は

大変わかりやすく参考になりました。

 

 

漢方薬の

半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)

の治療効果では

リハビリテーションと併用

より効果的であることがわかり

参考になりました。

 

 

その他の発表では

持続性知覚性姿勢誘発めまい(PPPD

に関連する演題も多く

PPPDにかかった後にめまいが続く

前庭神経炎になった症例の報告や

22例のPPPD患者さんの検討で

好発年齢が40−60歳で女性にやや多く

心理的ストレスが関与し

うつ病の問診票が診断に有効との報告。

 

 

また治療が長引き改善しにくい

PPPD患者さんに心理療法である

森田療法や、カイロプラクティックの

効果があったというものなど

非常に興味深い発表でした。

 

 

耳鼻科領域における遠隔医療

に関するシンポジウムは

最新技術の進歩に驚きました。

 

 

在宅医療でAIを活用し

睡眠時無呼吸症候群、嚥下リハビリテーション

人工内耳の訓練を行うことが可能です。

 

めまいに関する問診をチャットで行ったり

 

 

眼振を記録する装置を貸し出して

めまい発作の時の眼の動きを

医師に配信してもらうなど

 

 

情報伝達技術の急激な進歩は

本当に凄いと感じました。

 

 

オリンパスは内視鏡画像データを集積し

AIによる診断支援ソフトウェア

開発しています。

 

 

 

人間の眼で見る診断から

AIを活用する診断に

変わってきていることを実感しました。

 

 

今回最もインパクトがあった発表は

慶應義塾大学でもご指導いただいた

国際医療福祉大学熱海病院

國弘幸伸先生の

脳脊髄液減少症に関するものでした。

 

 

上咽頭粘膜を外来で処置することにより

脳脊髄液減少症の症状が軽減し

処置前のふらつきがすぐになくなって

患者さんがまっすぐ歩けるようになる動画は

非常にインパクトがありました。

 

 

今までの上咽頭炎の処置では

塩化亜鉛の刺激で痛みが強かったのですが

キシロカインの麻酔液と血管収縮液で

痛みもあまりない手技で

今後も普及が期待されます。

 

 

いろいろな医療分野の

最先端の発表を聞いて

大変勉強になりました。

 

 

KITTEのビルでは

台湾のアートが展示されていて

多くの人が見入っていました。

日本と台湾の絆を感じます。

 

 

来年7月には広島で

耳鼻咽喉科臨床学会があるので

是非参加してみたいと思います。