今日は晴れて春らしく穏やかな一日でしたね。
めまいや耳鳴で受診される患者さんでは、
睡眠障害でお困りの方も多くいらっしゃいます。
耳鼻科で治療可能な睡眠障害の病気としては、
睡眠時無呼吸症候群があります。
睡眠時無呼吸症候群は、
寝ている時に無呼吸の回数が多く、
昼間の眠気や疲労感、集中力の低下
などの原因となる疾患です。
肥満傾向がある40-60代の男性に多く、
女性では閉経後に増加していきます。
病気の程度により治療法が異なりますが、
一時間当たりの無呼吸・低呼吸の
平均回数を参考に重症度を判定します。
無呼吸低呼吸指数
AHI(Apnea Hypopnea Index)
5回以上を睡眠呼吸障害と定義します。
AHIが15以上で日中の眠気がある人は
全国で約200万人と言われています。
寝ている時に舌の根元が
気道を塞ぐことが発症の原因です。
睡眠時無呼吸症候群の治療は、
軽症ではダイエットや禁酒・禁煙
マウスピースなどを用いた治療を行います。
中等症以上では、寝ている時に鼻腔から空気を入れて
気道が閉塞しないように呼吸を補助する
CPAP(Continuous Positive Airway Pressure
経鼻的持続陽圧呼吸療法)
という方法を行います。
現在全国で約40万人の患者さんが
CPAP治療を受けていて
そのうち6-7割の方が肥満傾向です。
CPAPの治療により、
いびき症状の改善だけでなく
さまざまな効果が表れます。
心臓血管系の疾患の予防効果もあるので
肥満傾向の方で無呼吸がある方には
とても良い治療方法です。
当院では無呼吸の状態を
モニターする機械を貸し出して
自宅で装着していただき検査を行う
在宅モニタリングを行っています。
いびきや昼間の眠気でお困りの方は、
是非ご相談下さい。