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【小林耳鼻咽喉科医院】 世田谷の耳鼻咽喉科 めまい 耳鳴り アレルギー性鼻炎 耳鼻科

メニエール病の勉強会に参加しました

先週土曜日は勉強会に参加して来ました。

メニエール病に関する講演会です。

 

 

はじめに慶應病院でお世話になった

高橋正紘先生の講演がありました。

 

めまいメニエール病センター

 

メニエール病には有酸素運動が有効であることを

積極的に発信している先生で

今後も運動療法、生活習慣の改善指導で

病気がかなり良くなるというお話しでした。

 

 

メインの演題は

「耳管開放症と上半規管裂隙症候群」

仙塩利府病院 耳科手術センター長 小林俊光先生

 

 

 

上半規管裂隙症候群とは

三半規管の一つである上半規管の周囲の骨に欠損が生じる

原因不明の病気です。

報告例のほとんどは欧米人で、

アジア人には少ないと考えられています。

この病気は、

大きな音の刺激や圧力による刺激によって

内耳が揺らされることで、

めまいやふらつき、視野のゆがみが生じます。

診断は、聴力検査で使う機械で大きな音の刺激を加えたり、

外耳道を圧迫したり力ませたりして、

めまいが起きるかどうかを確かめます。

この病気の診断には

コンピューター断層撮影法(CT)で

上半規管周囲の骨の欠損を調べます。

図の7が3つある三半規管で

一番上の部分が上半規管ですが、

その骨の一部が壊れている事を画像で確認します。

治療には保存的治療と手術があります。

保存的治療としては、

大きな音の刺激を避けるために耳栓をする方法と、

圧力による刺激を避けるため鼓膜を切開して

小さなチューブを挿入する方法があります。

半数以上の症例では保存的治療で症状の改善がみられます。

症状が重い人には手術治療が行われます。

上半規管の欠損部分に小さな骨片を詰める方法と

欠損の表面を骨板などの固い組織で覆う方法があります。

前者の方法がより有効ですが、

手術した上半規管の機能が失われるため、

両方の耳を手術する場合は、より慎重に判断します。

 

いろいろな知識を吸収できて大変有意義な会でした。

これからも積極的に勉強会に参加していこうと思います。