今日は暖かくて過ごしやすい一日でしたね。
土曜日は日本耳鼻咽喉科漢方研究会に参加しました。
場所は品川駅のTHE GRAND HALLです。
慶應義塾大学耳鼻咽喉科
小川 郁先生が世話人をしている研究会です。
西洋薬で治療が難しい症例を
漢方薬でどのように治療したかについての発表がありました。
副鼻腔に出来た嚢胞のため眼球突出、右目の痛みを訴えていた方です。
鼻の嚢胞を手術予定でしたが
五苓散と鎮痛剤を併用した治療で嚢胞が縮小し、
手術を行うことなく症状が良くなりました。
また先天性耳瘻孔という耳介の前に出来る感染性の病気に対して
排膿散及湯が著効した報告や、
慢性のめまいに対して苓桂甘棗湯(りょうけいかんそうとう)
が有効であった症例など、興味ある演題が多くありました。
他にも耳管開放症における
補中益気湯とアデノシン三リン酸の併用療法や
高齢者の水様性鼻汁に対する人参湯、真武湯、八味丸の効果、
耳鳴や不眠に対する漢方治療など
これからの外来に役立つ最新の知識を吸収できました。
特別講演は「頭頸部領域の痛みに関する漢方」
平田ペインクリニック 平田 道彦先生
ストレス社会においては生体が痛みに対して
弱くなってきています。
ストレスが多いと・・・
交感神経の過緊張には
四逆散、抑肝散、加味逍遙散が良く使われます。
それぞれの漢方を処方する際に参考になるのが
舌診です。
長年にわたる片頭痛の方のなかには
頸椎の異常を伴う場合が多く見られます。
その様な方には、西洋薬よりも漢方が効果的です。
また三叉神経痛は難治例が多いのですが
漢方薬で効果が出ることもしばしば経験します。
発表終了後には活発な質疑応答もあり
大変勉強になるやりとりを聞くことが出来ました。
また講演終了後には、齋藤晶先生や
ご無沙汰していたいろいろな先生方とも
お会い出来て良かったです。
これからも積極的に勉強会に参加しようと思います。