【小林耳鼻咽喉科医院】 世田谷の耳鼻咽喉科 めまい 耳鳴り アレルギー性鼻炎 耳鼻科

93歳の患者さんの外来手術

今日も晴れて気持ちの良い1日でしたね。

 

 

昨日は93歳の男性患者さんの外来手術を行いました。

 

数年来続いている慢性副鼻腔炎の結果生じた鼻茸が、

長期間無治療で経過したため

あまりにも大きくなりすぎてしまい

右側の鼻の穴から飛び出すほどに増殖した状態で

当院に来院された方です。

 

 

CT検査でも向かって左側、

右側鼻腔全体に腫瘍が充満している様子がわかります。

 

 

正常では左の頬の部分のように空気は黒く写りますが

右側にはほとんど空気が入っていない状態です。

 

 

白い部分は骨ですが

横から見た画像でも

鼻の穴から飛び出した腫瘍の状態がわかります。

 

大学病院や他の大きな病院に受診された際には

高齢を理由に手術を断られていて

特に治療も受けずに大変お困りの状態でした。

 

 

昨年末に当院受診後は、内服治療で少しだけ腫瘍は小さくなりました。

 

 

この状態でも楽になったとのことでしたが

依然として右鼻で呼吸出来ないため

ご本人と相談して局所麻酔で部分的に切除する手術を行いました。

 

 

腫瘍全部を取りきるには時間がかかりすぎるため

短時間に可能な範囲だけ切除しました。

 

 

手術の途中で鼻で呼吸が可能な状態となり

「何年かぶりに鼻で息が出来るようになりました!」

と大変喜んで下さいました。

 

 

90歳を超えるご高齢の方に手術をする事は

これまでなかったのですが

ご本人の前向きな気持ちに後押しされて

良い結果となって良かったです。

 

 

これからも患者さんに喜んでもらえるような

治療を続けていきたいと思います。