3月3日は耳の日となっています。
1956年(昭和31年)に
日本耳鼻咽喉科学会によって制定されました。
電話を開発したことで知られるグラハム・ベルは
誕生日が3月3日です。
自身が12歳の頃に母親の聴覚障害が起こり
妻も難聴であったことから、
音や声に対する関心が高まったようです。
また父親が人間の発するあらゆる声を一連の記号に体系化した
「視話法」の考案者でもあり
聴覚障害者教育に携わることになりました。
音の強度を表すデシベルもベルの名前から取られています。
1876年、液体送信機を使った電話実験に成功。
最初の言葉は助手のワトソンへの
「ワトソン君、用事がある。ちょっと来てくれたまえ」
でした。
またベルの父のメルビルはヘレンケラー
に教育を施したサリバン女史の先生であり
サリバン女史がヘレンケラーが出会って指導を始めたのも
3月3日ということです。
ヘレンケラーの自伝、「わが生涯」の前書きには
「アレキサンダー・グラハム・ビル
− 聴覚障害者の人々には話すことを教え、耳の聞こえる人々には
大西洋からロッキー山脈まで話を聞くことを可能にした人 −
に私はこの生涯の物語を捧げる」
と記されています。
耳鼻科関連では佐村河内守さんの問題もあり
重度の聴覚障害の身障者認定には
聴力検査の他に聴性脳幹反応が必要となっています。
長時間のヘッドホン装着による聴覚障害も問題となっていますので
大音量を聞きすぎないよう注意が必要です。
今後も耳に関心を持っていただけるよう
自分も外来で丁寧に説明したいと思います。