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【小林耳鼻咽喉科医院】 世田谷の耳鼻咽喉科 めまい 耳鳴り アレルギー性鼻炎 耳鼻科

梅雨の季節の病気と漢方薬

昨日は晴れていましたが

今日は一日雨になりましたね。

最近は気圧の変化がかなり激しくなっています。

 

 

低気圧や台風が近付くと

耳の鼓膜の奥にある三半規管や蝸牛が

気圧の影響で容量が変化しやすく

耳の中の循環が悪くなるために、

めまいや難聴、耳鳴りが起こります。

 

 

最近では内耳に気圧の変化を感知する

気圧センサーが存在することがわかってきました。

 

 

近年細胞膜の水透過性を調節する

アクアポリン(Aquaporin : AQP)という

水チャンネルが注目されています。

 

 

1992年 P.Agre博士らのグループは

赤血球の膜タンパク質を用いて水を選択的に通す

水チャンネルを発見しました。

 

のちにこの膜蛋白はアクアポリンと名付けられました。

発見者のP.Agre博士は2002年にノーベル賞を受賞しています。

 

 

アクアポリンは細胞膜上にあり

水を通すためのトンネルを開けている分子で

一秒間に100億個の水が通過しています。

現在13種類が知られています。

 

アクアポリンは水輸送のみならず

細胞の游走や細胞間の接着に働くなど、

多くの機能が明らかにされています。

 

最近の研究ではアクアポリンが

ナチュラルキラー細胞の活性にも

影響を与えるとも言われています。

 

 

身体の中に余分な水分がたまっている

水毒という病態には五苓散が有効で、

アクアポリンに対する五苓散の利水作用が研究されています。

 

五苓散に含まれる蒼朮(そうじゅつ)猪苓(ちょれい)が

細胞膜の水透過性を抑制し、

脳細胞に発現するアクアポリン4を阻害して

脳への過剰な水分のシフトを防ぐという研究結果から、

二日酔いや慢性硬膜下血腫の脳浮腫の治療に

五苓散が有効との理論的な説明が可能です。

 

 

五苓散は小児の嘔吐や下痢、頭痛にも用いられ

実際に低気圧や台風の時に頭痛がするお子さんに処方して

すぐに元気になる様子を見て効果を実感しています。

 

小学生のお子様で頭痛、めまいでお困りの方も

五苓散で症状が改善して、お母様にも大変感謝されました。

 

 

梅雨の季節に耳鳴りや耳が詰まった感じがしたり、

吐き気やめまいなど体調が悪くなっている方は、

水毒を改善する五苓散の効果が期待出来ますので、

是非一度ご相談下さい。