今週も連日寒い日が続きましたね。
土曜日は
東京都耳鼻咽喉科医会の
学術講演会に出席しました。
あらし耳鼻咽喉科医院 嵐 裕治先生の
「医療保険と医療経済」
1961年国民皆保険となって以降
日本の医療レベルは
世界的に見ても高水準を保ってきましたが
近年の少子高齢化社会や雇用形態の変化により
重病の高齢者にかかる医療費が増大し
国家予算に占める医療費の割合も
かなりのものとなっています。
今後はいかにして医療費を抑制して
レベルの高い医療を続けるかについての
具体的な方法を検討する段階に来ています。
医療経済についてのお話しは
普段なかなか聞けないため
大変参考になりました。
引き続き
帝京大学医学部 眼科学准教授
三村 達哉先生の
「今年もほっておけない
花粉症を悪化させる黄砂とPM2.5」
昨年9月に
でも講演をされていて
今回の発表はさらに発展した内容でした。
PM2.5とは大気中に浮遊している
2.5μm(1μmは1mmの千分の1)
以下の小さな粒子のことで、
従来から環境基準を定めて対策を進めてきた
浮遊粒子状物質(SPM:10μm以下の粒子)
よりも小さな粒子です。
PM2.5は非常に小さいため
(髪の毛の太さの1/30程度)、
肺の奥深くまで入りやすく、
喘息や気管支炎など
呼吸器系への影響が疑われています。
黄砂は粒子の大きさが
4μm付近の物が多く
黄砂とPM2.5の影響で
花粉症症状が増悪すること
スギ花粉の粒子が眼球表面の涙で破裂して
抗原抗体反応が起こり
涙や目のかゆみが引き起こされるメカニズム
点眼薬が効果を発現する反応経路
アレルギー性結膜炎の所見と
流行性角結膜炎との鑑別など
眼科の知識をたくさん
吸収できて良かったです。
最後は
東邦大学 医療センター大森病院
耳鼻咽喉科 教授
和田 弘太先生
「鼻副鼻腔の様々な疾患について」
副鼻腔炎と鑑別が必要な鼻腔腫瘍や
悪性を疑う所見
治療法と手術の要点など
実践的な解説があり、大変参考になりました。
かなり長時間の講演でしたが
大変有意義な会でした。
これからも積極的に
勉強会に参加しようと思います。