今日は午前中の外来の後に
日本耳鼻咽喉科学会 東京都地方部会に参加しました。
場所は六本木ヒルズアカデミーで
とても広くて居心地の良い会場です。
「臨床の最前線で診るめまい」
二木 隆先生の講演は、
めまい治療に当たって留意することとして、
①自分の病気を理解し、納得してもらうこと。
②疑わしきは直ちに他科へ紹介し、患者さんを抱え込まない。
③病態、病期に対応し、出来るだけ多くの選択肢の中から
治療法を選択する。
④治るまで治療に責任を持つという姿勢で臨む。
めまい診療に際して大変有用な情報で
かなり実践的なお話しでした。
「舌下免疫療法の展望」
日本医科大学 大久保公裕先生
戦後に植林されたスギが開花適齢期を迎えていて
今後30年以上に渡りスギ花粉の飛散量と
患者数は増加すると考えられています。
スギ花粉を薄めたエキスを毎日舌に滴下する
舌下免疫療法の長期的な有効率など
最新の知識を伺うことが出来ました。
患者さんに対して長期間の治療を続けてもらえるよう
「せっかく長い間続けるのだから、身体の変化を楽しみましょう」
とアドバイスされているとのこと。
最近は新しくダニに対する舌下免疫療法も行われています。
「音声障害における喉頭ストロボスコピーの有用性」
慶應義塾大学耳鼻咽喉科学教室 非常勤講師 福田 宏之先生
慶應病院でお世話になった
戸山高校の先輩でもある先生です。
声帯に小さな結節が見られます。
声帯が正常のように見える場合でも
喉頭ストロボスコピーを用いて
声帯の粘膜波動に異常があれば
腫瘍が隠れていることもあるなど
臨床的に役立つお話しでした。
「進行性頭頸部がんに対する最先端医療と近未来医学」
千葉大学 岡本 美孝先生
IPS細胞を利用した抗がん剤治療に関する新たな治療法で
非常に興味深いお話しでした。
今後の抗がん剤による治療が今までになく
新しい展開となりそうです。
様々な分野のプロフェッショナルな先生方が
日々努力した成果の集大成を発表されていて
大変刺激を受けました。
最先端の研究のお話も聞けて
明日からの外来に役立つ知識を吸収でき
とても有意義な時間でした。
会が終わると素敵な六本木の夜景を見ることが出来ました。
今後も積極的に耳鼻科関連の学会に参加して
最先端の知識を勉強したいと思います。