今日は晴れて春らしい気候になりましたね。
病院の吸入器に置いてあるアンパンマンの人形は
小さなお子様に大変人気です。
大泣きしていたお子様も、
アンパンマンを見ると泣き止んで
おとなしくなるのが不思議です。
この漫画の作者、やなせたかしさんは
24歳で中国に出征し、
戦時中の飢餓に悩まされ、
空腹から子供達を救うヒーロー
アンパンマンを作り出しました。
やなせさんは著書「アンパンマンの遺書」の中で
「正義のための戦いなんてどこにもないのだ。
正義はある日、突然反転する。
逆転しない正義は献身と愛だ。
目の前で餓死しそうな人がいるとすれば、
その人に一片のパンを与えること」
と述べています。
また「アンパンマンのテーマソングはぼくの作詞だが、
幼児アニメーションのテーマソングとしては
重い問いかけになっている。
ぼくはお子様ランチや子供だましの甘さを嫌った。
なんのために生まれて 何をして生きるのか
わからないまま終わる そんなのはいやだ!
何をして生きるのか、自分に問いかける時が来た。」
ともおっしゃっています。
アンパンマンが自分の顔を与えるのは
自己犠牲の精神の表れで
愛と勇気だけが友達という言葉に
戦争を生き抜いて何が一番大切なのかを感じ取った
やなせさんの心情が表れています。
やなせさんは数々の名言を残していますが、
「人生の楽しみの中で最高のものは、人を喜ばすこと」
という言葉には、なるほどと思い感心しました。
弟の千尋さんは戦争中海軍所属で、
輸送船の墓場と呼ばれるバシー海峡で亡くなったことも
戦争を一貫して否定する要因となっています。
この事を記述した
門田隆将さんの本を読み、
改めて戦争の悲惨さを感じました。
アンパンマンに関する物語を、
多くの人に知ってもらいたいと思います。