【小林耳鼻咽喉科医院】 世田谷の耳鼻咽喉科 めまい 耳鳴り アレルギー性鼻炎 耳鼻科

漢方セミナーに参加しました

秋も深まってきて、今日は少し寒い1日になりましたね。

 

 

 

昨日は診療終了後、漢方セミナーに参加して来ました。

 

 

 

 

場所はベルサール新宿グランドです。

 

 

 

 

「今日の漢方」セミナー

講師は大野クリニック院長 大野 修嗣先生

 

 

 

 

具体的な症例を提示して、あらかじめ示された薬の中から

処方する漢方薬を考えます。

 

 

 

 

最初の症例は、微熱を主訴とした若い男性です。

 

 

 

 

蕁麻疹と全身倦怠感を治療するのに必要な漢方を選択します。

 

 

 

上腹部が息苦しい、熱感と身体所見から

小柴胡湯が正解となります。

 

構成成分である

柴胡(さいこ)、黄芩(おうごん)は

全身的な炎症を抑え、半夏(はんげ)、生姜は嘔吐に有効です。

 

また人参、甘草は英気を養い体力を回復させます。

胃腸炎、気管支炎、自律神経失調症などに処方します。

 

 

 

耳鼻科で小柴胡湯を処方する機会はあまりありませんが

全身症状がある場合には選択肢として考えたいと思います。

 

 

さらに続けていくつか症例について

漢方の選択を先生と一緒に考えていきました。

 

 

 

 

不眠を主訴とした若い女性です。

 

 

 

 

耳鼻科にも不眠を訴える方が多く来院されます。

うつ病の方は薬を数多く内服していることが多く

漢方治療がうまく行けば、精神科の薬の数を減らすことも可能です。

 

 

 

過緊張、不眠、食欲不振と身体所見から

抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)

を処方します。

 

構成成分である

柴胡(さいこ)、釣藤鈎(ちょうとうこう)

茯苓(ぶくりょう)は過緊張を鎮め

半夏(はんげ)、陳皮(ちんぴ)、甘草は

気鬱、胃部不快を改善します。

 

 

 

 

抑肝散加陳皮半夏は子供の夜泣きにも使うことがあり

怒りやすく神経過敏の方に有効です。

 

 

 

 

この他にもいろいろな疾患に対する処方を勉強して

新しい知識を吸収出来、大変有意義な講演会でした。

 

 

 

 

これからも積極的に漢方の勉強会に参加したいと思います。