今日も気温が上がり
梅雨明けも間近に感じる一日でしたね。
日曜日に東京都耳鼻咽喉科医会の
学術講演会に出席しました。
場所は大手町の日経ホールです。
建物の中はかなり広くてビックリしました。
日本医科大学医学部教授 大久保 公裕先生の
「アレルギー診療に対する安全対策」
講演では、
スギ花粉を用いた舌下免疫療法の長期成績や
ダニのエキス製剤での舌下免疫療法について、
アレルギー性鼻炎に対する様々な治療法と問題点、
副作用の対応などについてのお話しで
大変実践的な興味深い発表でした。
続いて慶應義塾大学医学部教授
小川 郁先生の
「慢性感音性難聴診療の最前線」
司会は国立東京第二病院でお世話になった
猪 忠彦先生です。
ある種の遺伝子関連疾患の難聴の予防や
補聴器の使用による認知症予防などの
高齢化社会に向けた対策をどのようにしていくか
大変興味のある話題でした。
またIPS細胞から内耳細胞を作り
臨床的に役立てる研究も進んでいます。
最後に紹介された
という吉本浩二さん作の漫画に
小川教授が登場するのですが
本物そっくりに描かれていて、とてもビックリしました。
聴衆の先生方も笑顔でご覧になり、大変好評でした。
この本はかつて日本中を騒がせた
佐村河内守さんの事件についても描かれています。
あの事件以来、重度の聴覚障害者の身障者認定には
耳に音を聞かせた状態で脳波を取る検査
ABR(聴性脳幹反応)が必須となり、
器械のない病院では重度身障者の申請が困難となるなど
耳鼻科診療が大変混乱を来しました。
小川教授がアメリカのミシガン留学時代に体験された
貴重なエピソードも伺えて、思いがけない展開でした。
この本はアマゾンでの評価も上々で
近いうちに購入して読んでみようと思います。
二つの演題とも大変充実した内容で
とても有意義な時間でした。
今後も積極的に講習会に参加しようと思います。