【小林耳鼻咽喉科医院】 世田谷の耳鼻咽喉科 めまい 耳鳴り アレルギー性鼻炎 耳鼻科

病診連携会に参加しました

今日は晴れて秋らしい

スッキリした1日になりましたね。

 

 

28日土曜日は順天堂医院の

医療連携を共に考える会に

参加しました。

 

 

場所は東京ドームホテルです

 

 

順天堂大学医学部附属順天堂医院

准教授 勝田 成昌先生

「明日から変わる不眠症治療戦略」

 

不眠に対しては生活指導が重要で、

定期的な運動、規則正しい食事は

睡眠と覚醒のリズムを安定させます。

 

朝食を摂り朝に光を浴びることが重要で

眠る前のカフェインやたばこ、アルコールは、

睡眠の質を悪くします。

 

 

人間は毎朝明るい光を浴びることで、

体内時計をリセットしています。

 

 

夜更かしや朝寝坊がひどいと、

体内時計が乱れてしまいます。

 

寝る1時間前は、

スマホやディスプレイを見ることをやめ

休日でも平日の2時間後には起床して

太陽の光を浴びることが重要です。

 

 

向精神薬は睡眠薬や抗不安薬として

精神科以外の科でも

数多く処方されています。

 

その中でも特にエチゾラム(デパス)

による依存症が知られています。

 

 

またゾルピデム(マイスリー)

も安易に処方されやすく

入院がきっかけとなり内服が開始されて

退院後も依存症となるケースも多く、

今後も注意が必要であると再認識しました。

 

 

睡眠薬を徐々に減量する方法や

効果のない場合の対処法など

具体的なお話が聞けて

大変勉強になりました。

 

 

 

順天堂大学医学部附属順天堂医院 眼科教授

中尾 新太郎先生

「他科の先生に知っていただきたい

最新の眼科医療」

 

白内障は目の中の水晶体が混濁して

視野がぼやける病気です。

 

加齢に伴い水晶体の

弾力性がなくなった結果

ピントの調整が困難となり

近くのものが見えにくい老眼を生じます。

 

 

 

手術は混濁した水晶体を

超音波機械で吸引し

 

 

 

 

残った部分に眼内レンズを入れます。

 

 

 

レンズの種類には

単焦点レンズと多焦点レンズがあり

保険適応は単焦点レンズとなっています。

 

多焦点レンズは遠近両用メガネとは異なり、

目の中に常に遠方と近方の映像が

常に入っている状態を生み

その結果、脳内では混乱が起こりやすくなります。

 

薄い皮が一枚かかったように見える(waxy vision)

夜間に街頭や車のランプに輪がかかる(ハロー)

光が散って見える(グレア)現象

が起こる事があります。

 

 

印象派のモネは、

日本にもなじみが深く

睡蓮の連作が有名ですが

晩年の71歳の時に白内障を患い

81歳の時、白内障の手術を受けます。

 

白内障が進行し以前のように

絵を描けなくなったときに

「もはや画家の目は失われた」

という言葉を友人に残しています。

 

当時白内障の手術後は
度の強い凸レンズのメガネを
掛ける必要がありましたが、
モネのメガネはブルーや紫の色の見え方を
改善するため黄色に染色したレンズを
使用していました。
モネが使ったメガネのレンズは
ドイツのレンズメーカー
Carl Zeiss(カール・ツァイス社)の製品でした。

 

 

 

モネの絵の変遷をたどると

作品の色合いが変化しているのが

わかります。

 

多くの情報を吸収できて

大変参考になりました。

 

これからも引き続き

積極的に勉強会に参加したいと思います。