今日は晴れて暑くなりましたね。
小児科の病気で漢方薬が効果的な病気は
かぜ症候群、消化不良症、
滲出性中耳炎、周期性嘔吐症、
夜尿症、夜泣き、過敏性腸症候群、
アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎
など多数あります。
小児は新陳代謝が活発で熱産生も盛んであり
東洋医学的には陽症であると考えられます。
小児は体に対する水分の占める割合が大きく、
体重の70-80%を占めるため、水毒に陥りやすい傾向にあります。
水毒の場合には低気圧や台風が近付くと
頭痛がしたりめまいがしたりする傾向があり
その場合五苓散が効果的です。
近年は虚弱体質児が増えていて
やせて体力がない子供は
東洋医学的に気虚、脾虚と考えられます。
虚弱児の特徴として
・顔色が悪くおとなしくじっとしている
・骨格が華奢で肉付きが悪い
・口唇が乾燥しやすい
・爪床の血行が悪く爪の周囲にささくれが多い
・胸郭の変形
・手足が冷たい
・暑さ寒さに弱い
・かぜをひきやすい
・胃腸が弱く腹痛を起こしやすい
などの点が挙げられます。
虚弱児に対しては小建中湯が良く効きます。
体力がなく疲れやすく、腹痛や寝汗、
倦怠感を伴う場合に効果的です。
さまざまな病気で漢方治療が行われていますが
アレルギー性鼻炎では小青竜湯が効果的です。
アトピー性皮膚炎では人参湯、小建中湯
黄耆建中湯(おうぎけんちゅうとう)
慢性の湿疹には当帰飲子(とうきいんし)
アトピー体質でかぜをひきやすい小児には
小柴胡湯、柴胡桂枝湯
が有効です。
神経質で怒りやすい子供には抑肝散、
不眠やひきつけには
甘麦大棗湯(かんばくだいそうとう)
夜尿症には越婢加朮湯(えっぴかじゅつとう)
桂枝加竜骨牡蛎湯(けいしかりゅうこつぼれいとう)
が適しています。
若年者に特徴的な症状があり、
これらの点に注意しながら
これからも小児と漢方について勉強を続けたいと思います。