今日はおだやかで秋らしい1日になりましたね。
土曜日は漢方の勉強会に参加して来ました。
大宮耳鼻科漢方の会
「女性のための耳鼻科漢方」
竹越耳鼻咽喉科医院 竹越 哲男先生
女性に特有な疾患の解説です。
女性は低血圧傾向が強く、
ふらつきやめまいが起こりやすいと考えられます。
低血圧が続くと内耳の血流低下が起こり
低音部の難聴が起きるようになります。
こうした病態に対して使用する
漢方の構成生薬について作用機序を勉強しました。
体内、消化管の水分を血中に引き込み利水作用を発揮します。
利尿剤と異なり、体内にある不要な水分のみを取り除くため
脱水にはならない特徴があります。
低音部の難聴(急性低音障害型感音性難聴
acute low-tone sensorineural hearing loss:ALHL)
メニエール病などに効果がある漢方として
補中益気湯、桂枝加苓朮附湯があります。
女性には肩こりが多い原因があります。
同じ姿勢でパソコンを長時間見ることも
肩こりの原因と考えられます。
脳血流低下による
椎骨脳底動脈循環不全 H-VBI
(hemodynamic-VBI)という概念があります。
肩こりによるめまいは
頸部交感神経過緊張によるH-VBIが関与していると思われます。
肩こり関連めまいは女性に多く
めまいを繰り返す疾患です。
桂枝加苓朮附湯が有効です。
構成生薬の作用機序として、循環血漿量の増加があります。
桂枝加苓朮附湯のみで効果が出ない場合には、
補中益気湯や釣藤散など
他の漢方薬を併用することがあります。
ストレスが多い場合には釣藤散
疲れが酷く低血圧がある場合には補中益気湯
を使用します。
女性に多い疾患と漢方の使い分けについて
大変勉強になりました。
講演会終了後に竹越先生とお話しさせていただき
低気圧で頭痛が起こる際に使う漢方薬や
小児に使う漢方の使い分けなどについて
有益な多くのお話しが出来て良かったです。
これからも積極的に勉強会に参加したいと思います。