立ち上がるときにふらついたり、寝返りの時にぐるっと天井が回る、歩いているときに
ふわふわするなどの症状でお困りの方は多いと思います。
めまいの診断には眼球運動を詳細に観察する必要があります。肉眼ではとらえることが難しい眼球運動を検出するため、当院では赤外線 CCD カメラを用いた眼振の診察を行っています。
赤外線CCDカメラ
また重心動揺計での治療効果の判定など、患者さんの状態を詳細に把握したうえでオーダーメイドの治療を行っています。
重心動揺計
患者さんはひどい吐き気とめまいの発作を起こした際には、何か頭に重大な病気があるのではないかと内科、脳神経外科に受診することが多く、頭部 CT やMRI 検査で異常が見つからないと耳鼻咽喉科の受診を勧められることになります。
ところが受診する頃にはめまいは治まっていて、耳鼻科的検査でもはっきりした原因がわからないまま再発の不安をかかえて過ごされることとなります。
一時的なめまいの多くは良性発作性頭位めまい症という疾患です。回転知覚の感知器である三半規管の内部に、耳石というバランスを感知する砂粒のような生体組織が入り込んで起こる病気です。
頭を動かして行う理学療法(リハビリテーション)の治療効果がありますが、原因となっている病変部位の左右を間違うとめまいが増悪したり、長期化する場合もあるため、専門医による適切な診断が必要となります。