【小林耳鼻咽喉科医院】 世田谷の耳鼻咽喉科 めまい 耳鳴り アレルギー性鼻炎 耳鼻科

9月の読書記録

今日は晴れてとても気持ちいい

一日になりましたね。

 

 

11月に読んだ本

「ノイマン・ゲーデル・チューリング」

は、第二次世界大戦を契機として

化学や物理学の急速な発展の様子がわかり

大変興味深い内容でした。

 

原爆開発の裏には米ソ間の

熾烈な情報戦が繰り広げられていました。

 

 

ソ連は原爆の情報をアメリカから得ようと、

スパイをアメリカの原爆開発者の

すぐ近くに潜入させます。

 

ドイツ生まれの科学者

クラウス・フックスは

1930年にドイツ共産党に加わり、

1933年ナチスが政権を握ると

イギリスに渡ります。

 

 

その後ソ連に協力することを決意。

アメリカのロスアラモスで

フォンノイマンと共同で研究した

核分裂反応を引き起こすための

最も重要なプロセスと原爆の設計図を

手に入れることに成功します。

 

その情報をソ連に伝えたことで

アメリカの作った原爆と同じ効果のある

武器をソ連が手に入れ、

米ソのパワーバランスが

保たれる結果となりました。

 

 

原爆のことについて

さらに調べてみたいと思います。

 

 

ご冗談でしょう、ファインマンさん

 

 

1965年に量子電磁気学への貢献に対して

ノーベル物理学賞を受賞した

ファインマンの自伝です。

 

幼い頃からマイペースな性格で

身の回りのことに興味を持ち続けたことで

普通の人が思いも付かない発想を身につけました。

 

 

ロスアラモス研究所で

核連鎖反応の研究に従事している時には

機密保持のため情報の漏洩を防ぐ目的で

妻との手紙のやり取りも検閲が行われました。

 

ファインマンは妻の手紙に暗号を書き

返事にも暗号の手紙を返すようにして

検査官に内容が漏れないように工夫しました。

 

困った検査官が

「手紙に何が書いてありますか」

と話すと、ファインマンは

「私にもわかりません。これから解読するのが楽しみです。

どうしてもお困りなら次回から解読の鍵を同封しましょう。

あなたはそれでよんでいただければ良い。

最も私は解読の楽しみが減りますので

鍵はいりませんが。」

とからかっています。

 

技術区と居住区の間を行き来するだけの

単調な生活の中での気晴らしに、

ファインマンはファイリング・キャビネットや

金庫破りに熱中し、原爆開発の機密資料が

いかに容易に開錠し閲覧できるかを実演し、

機密保持の脆弱さに警告を発しています。

 

 

いたずら好きなファインマンは

同僚の部屋のドアを隠したり、

部屋に入ってきたアリの行動を

じっくり観察して、行動パターンを学習したり

子供心を失わず色々なことに興味を持ち

疑問点を徹底的に解明する姿勢は

とても素晴らしいと思いました。

 

 

「人がどう評価するかなどどうでもいい。

自分が満足する仕事をすればいいんだよ。」

という言葉には納得させられました。

 

とにかく何かにあっと驚き、

なぜだろうと考えることを忘れないこと。

 

そしていい加減な答えでは満足せず

納得するまで追求し、わからなければわからいと

正直に認めることが大事だという考えは

多くの人に伝えたいと思いました。