昨日は雨とみぞれが降ってかなり寒くなり、真冬のような天気でしたが
今日は午後から晴れて来ましたね。
市販薬の中にはあまり知られていませんが
実は漢方薬の成分が入っていることが数多くあります。
この薬は頭痛、めまい、立ちくらみに対して効果がある薬ですが
成分は漢方薬の苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)
が含まれています。
成分を見ると一日量の含有成分として
ブクリョウ 3g ケイヒ 2g
ソウジュツ 1.5g カンゾウ 1g
となっています。
めまいで受診される方に処方する
漢方薬の苓桂朮甘湯ですが
こちらの一日量は
ブクリョウ 6g ケイヒ 4g
ソウジュツ 3g カンゾウ 2g
となっていて、市販薬のストレージは
一日服用する成分が医薬品の苓桂朮甘湯の半分となっています。
これは市販薬を自己判断で
大量に服用する方を想定していて
安全のために半分の成分量にしていると思われます。
名前を良く聞く市販薬のコッコアポですが
いくつか種類があります。
おなかの余分な脂肪が多く、
便秘がちな方の肥満に、脂質代謝を上げて
余分な脂肪を分解・燃焼して減らす市販薬ですが
内容は防風通逍散(ぼうふうつうしょうさん)です。
またストレスなどがあり、
わき腹からみぞおちあたりにかけて苦しい方の脂質代謝を上げて、
余分な脂肪を分解・燃焼して減らす市販薬が
こちらは大柴胡湯(だいさいことう)
さらに疲れやすく、筋肉にしまりのない方の肥満に、
脂質代謝を上げて余分な脂肪を分解・燃焼して減らす薬。
内容は防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)です。
婦人科疾患に良く処方される漢方薬
当帰芍薬散、加味逍遙散、桂枝茯苓丸も
同じ名前の市販薬があります。
当帰芍薬散は冷え性で貧血傾向があり
疲労しやすい方に、
加味逍遥散はのぼせ感があり疲労しやすく
肩が凝り不眠傾向の方に、
桂枝茯苓丸は比較的体力があり、頭痛、のぼせ、めまい
足の冷えなどがある方に
それぞれ処方されます。
また副鼻腔炎に効く
は辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)が成分です。
HPの動画の中ではおでこの部分にある
前頭洞がかなり拡大されて描かれていますが
実際には小さな空洞です。
小さな空洞に多量の膿がたまると洞内の圧力が上昇して
かなりの痛みを生じることになります。
この他にもたくさん市販薬がありますが
かなりの割合で漢方が使われていることは
意外と知られていません。
実際には市販薬は病院で処方される薬よりも
含有成分が少ないため、効果が出にくい傾向があり
困った症状が長引く場合には、
あまり期間をおかずに
医療機関を受診する必要があることを
知っておいていただきたいと思います。