【小林耳鼻咽喉科医院】 世田谷の耳鼻咽喉科 めまい 耳鳴り アレルギー性鼻炎 耳鼻科

内部告発者を守るには

今日は晴れて暑くなりましたね。

 

 

当院に受診中の30代の女性ですが

会社の上司のパワハラで精神的に不安定となり

めまいを繰り返すようになりました。

 

組織のハラスメント委員会に訴えたところ

上司の周囲からの評判がいいために

女性の訴えは聞き入られず

泣き寝入りの状態となっていました。

 

本日受診されて、先月退職してしばらく後に

めまいは良くなったと伺い安心しましたが、

理不尽な過程での解決で

素直には喜べませんでした。

 

 

パワハラで泣き寝入りする方は多く、

内部告発者に対しての保護

不十分で、報復人事により

退職を余儀なくされる方もいます。

 

 

ウィキリークスでは

内部告発者を保護する事を最も重視していて、

日本との差を感じていましたが

ようやく日本でも消費者庁が

内部通報者保護における

企業向けの指針を発表しました。

 

 

今回まとめた指針では、

従業員300人超の企業は

通報窓口を設置した上で、

担当者を書面で明らかにします。

 

組織の幹部に関する通報を

受け付ける場合があることから、

幹部からの独立性を確保した

体制の整備も求めました。

 

 

内部通報者への報復を防ぎ、

保護に実効性を持たせるため、

指針には

「内部通報者へ不利益な取り扱いが行われた場合、

役員らに対し、懲戒処分その他適切な措置をとる」

と明記しました。

 

政府は違反した企業に指導や勧告を行い、

改善しない場合企業名を公表します。

窓口の担当者には情報の守秘義務が課され、

違反すれば30万円以下の罰金を科します。

 

これまでは内部報告者を

懲戒処分にした企業に対する

明確な罰則がなかったので

かなりの進歩と言えます。

 

 

内部通報で明らかになった事実は多く

尖閣諸島中国漁船衝突映像流出事件

 

 

前川喜平前文部科学省事務次官が明らかにした

文科省人事課OBが関与した天下り斡旋問題

 

大企業の不正問題

などがあります。

 

内部告発者がこれまで被ってきた

様々な事例がありますが、

勇気を持って告発した方を

保護する必要があり

情報隠蔽が当然の国家や企業に対して

出来る事をしていくことが大切だと思います。