今日は昨日より気温が下がって少し寒く感じましたね。
気圧の変動の影響もあり、
めまいの患者さんも多く来院されました。
土曜日は外来診療終了後、めまいの勉強会に参加して来ました。
日本耳鼻咽喉科学会東京都地方部会
城塞ブロック研究会です。
講師は横浜中央クリニック
めまいメニエール病センター 高橋 正紘先生
慶應義塾大学病院めまい研究班でご指導いただいた先生です。
メニエール病はめまい、耳鳴、難聴を繰り返し起こす病気です。
精神的、肉体的ストレスが誘因となり
女性の方が男性よりも多く、特に30-50代に多く発症します。
蝸牛の内リンパ水腫が原因の病気です。
高橋先生のクリニックには全国からめまい患者さんが
数多く受診されているため、症例が豊富で経験値が高く
患者さんの色々なデータが集まっています。
10.000人以上のめまい患者さんの中から
メニエール病の発症要因の分析をされています。
先生のHPによると、メニエール病の誘因として
男性は職場の多忙、ストレスが
女性は家庭内不和、トラブルが多く、
育児の多忙、介護の疲労、子供の病気など
女性の方がストレスにさらされる機会が多いことが
示されています。
高橋先生は有酸素運動を積極的に勧めていて
ほとんどのめまい症例は1-2か月で症状がなくなると事です。
シェークスピアに造詣が深い先生らしく
じっくり人物観察をしながらの診察で
人間が本質的に備えている情動から
ストレスの際に我慢や服従に当たる行動様式を取る人が
メニエール病になりやすいとのお考えを示されています。
この点は自分も非常に同意できる意見で
真面目で嘘をつけないような方が
メニエール病になる印象を持っています。
高橋先生は発症のメカニズムとして
報酬不足を挙げています。
(めまいメニエール病センター HPより)
周囲の期待や要望に沿うように行動しても
感謝や待遇、報酬不足があると
快・不快の収支バランスが赤字となる引き金となり
ストレス発散ができないことで
内耳の血流障害を引き起こすと考えられます。
有名人にもこの病気の方は多く、
日本ハムファイターズの栗山英樹監督
タッキー&翼の今井翼
歌手の久保田利伸、八代亜紀
もメニエール病でした。
今回の講演では、診療上で患者さんについて問診する点や
生活指導などについても内容を丁寧に解説していただけて
非常に有意義な講演会でした。
これからも引き続き
めまいに関する知識を増やして行きたいと思います。