今日は少し寒い1日でしたね。
先日咲き始めた病院の桜の花が今日は綺麗に咲いていました。
厚生労働省は医師の労働時間について
年間1860時間を上限とする案を発表しました。
以前のブログでお話しした、上限を2000時間としていた提言より
若干ですが短くなりました。
月平均で155時間となりますが、
これは過労死ラインと言われる月80時間の約2倍の時間です。
医師は外来や手術などの通常業務に加え、学会発表の準備やカンファレンスの準備
論文作成など時間外にする仕事量も多いために
疲労が蓄積しながら仕事をしている先生も多いと考えられます。
連日の激務で心身共に疲弊してしまい
過労から自殺した小児科の先生の例もあり、医師を取り巻く労働環境は
かなり厳しいというのが現状です。
またクレーマーのような患者さんに対しての対応や
コンビニ受診と呼ばれる夜間に軽症の受診者が増えて
過疎地などでは職員が疲労し、機能不全直前の病院もあります。
以前働いていた病院でも皮膚科の先生が
真夜中に赤ちゃんのオムツかぶれで救急外来に受診した方がいて
昼間にどうして来られないのか母親に尋ねたところ
「他に用事があったから」と言われて呆れていました。
ある地域では小児科や産婦人科医師が激務のために撤退したり
夜間の救急外来を縮小して、地域医療が成り立たなくなる事態となりました。
特に小児科では人員不足が顕著で、
患者さんの側から地域医療を守るための会を立ち上げて、
安易な救急受診を控えるよう啓蒙が行われている地域もあります。
夜間救急外来で医師がどのように働いているか、
まだ充分に認識されているとは言えません。
マスコミも医師が患者さんのために
寝食を忘れて24時間働くのが当然という論調です。
今後は夜中に具合が悪くなった時には、
まず救急外来にかかるべきか問い合わせの窓口や、
東京消防庁の救急受診ガイドを参考にして頂くといいのではと思います。
自分も少しでも地域の方々の力になれるよう、努力したいと思います。