【小林耳鼻咽喉科医院】 世田谷の耳鼻咽喉科 めまい 耳鳴り アレルギー性鼻炎 耳鼻科

東日本大震災から8年

今日は朝からの雨が止んでスッキリと晴れ

気温も少し上がりましたね。

 

 

東北地方を襲った東日本大震災から8年が過ぎようとしています。

 

福島原発事故後に避難している方が

いまだに50.000人以上いらっしゃる現状を

忘れてしまいがちになりますが、

まだ事故は終わっていない事を認識すべきだと思います。

 

 

 

 

学生時代に広瀬隆さんの「危険な話」を読んで以来

いつかは原発事故が起こると思っていましたが

いざ事故が起こると想像以上の甚大な被害でした。

 

 

 

 

原発事故の汚染水処理で毎日大量の放射線廃棄物が産生され続け

汚染処理を中止すれば放射線被害が広範囲に及び

汚染された農産物や海産物を巡って

事故直後のような隠蔽、捏造の連鎖が起こり、

大変な状況に陥る事は明白です。

 

 

 

 

静岡県で事故直後にお茶の放射能汚染が起こった際

県や政府は直ちに影響はないと根拠のない発表を行い

いつの間にか無かったことのようになりました。

 

実際には事故数年後も放射線濃度が高いお茶の産地が多く

国は放射能検出基準値を上げて安全であるとしています。

 

 

 

原発事故で汚染された牛乳が全国に分配されたり

瓦礫の処理を全国の自治体に依頼して

日本全国の放射線被曝を進めたり

3.11で明らかになったのは、戦時中の大本営のように

政府がいざという時に平気で嘘をつくという事です。

 

政府は国際機関であるICPR(国際放射線防護委員会)や

UNSCEAR(原子放射線の影響に関する国連科学委員会)

でも採用されていない100mSv以下安全説を発表しています。

 

 

 

 

海外メディアは原発事故後

連日の東電発表が全くのデタラメである事に気付き

本国へのニュース配信をやめてしまい、

東電の記者会見場は人がほとんどいないという

異常な状態になりました。

 

それまでドイツは日本に対して好意的な国でしたが

事故後の政府や東電の隠蔽体質を見て

日本に対する好感度が激減してしまいました。

 

 

 

 

8年の間に福島県の癌や白血病、心筋梗塞、甲状腺腫瘍の増加など

医学的にも明らかに放射線の影響と思われる事実が

今でも引き続いて起こっています。

 

特に小児の甲状腺癌は、自分が医師になってからは

一例も経験した事のないほど発生頻度が少なかったものですが、

原発事故後は明らかに増加しています。

 

 

 

 

医学会は政府と同調してその事を認めようとしていませんが

個人の医師で告発文を発表している先生がいらっしゃいます。

 

疫学の専門家である岡山大学の

津田敏英教授(生命環境学)は論文を発表し、

原発事故後の小児甲状腺癌の発生が

国内平均の20-50倍に達しているという

驚くべき内容でした。

 

 

 

 

神戸大学大学院海事科学研究科

山内知也教授のレポートにも、

小児甲状腺癌の厳しい現実が述べられています。

 

 

福島県の住職である登嶋厳信さんは

被災後横浜に避難、自分の被災した未曾有の体験を

情報発信しています。

 

(震災手記「ふくしまの風景」ー原発事故から見えてくるものー)

 

これを読むと事故後のあまりの凄惨さに言葉を失います。

 

登島さんは福島原発かながわ訴訟

原告にもなっていて

国と東京電力の責任を追及し続けています。

 

 

 

いつ終わるかもわからない

深刻な被害状況となっていますが

今後も様々な情報を集めて

報告したいと思います。