今日は晴れて気持ちの良い1日でしたね。
今週日曜日は、
渋谷で開催された漢方セミナーに参加しました。
休日にもかかわらず
会場にはたくさんの先生方が参加していました。
講師は吉祥寺中医クリニックの 長瀬 眞彦先生
漢方を題材とした
中島たい子さんの「漢方小説」にも登場したそうです。
人体の健康に影響する
「気」「水」「血(けつ)」の概念について解説があり、
これらの異常に応じた
代表的な漢方薬の使い分けについての講義です。
漢方の構成生薬を理解して
これらの作用機序から治療を考えると理解が深まります。
「気」の異常で消化管機能が低下した際に
六君子湯(りっくんしとう)
と補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
が使われますが、
構成されている成分による違いを勉強しました。
他にも下痢や胃が重いなど
細かい症状に対応した漢方も覚え方のコツを
伝授してもらいました。
引き続き講義で「水」の異常についても
五苓散(ごれいさん)と西洋薬の利尿薬との違いなど
漢方の古典的な原典に当たりながら、
先生の詳細な解説とともに勉強しました。
午前中いっぱいかなり集中して聴講した後は
お昼ご飯です。
こちらのお弁当はとても充実していて、
頭をかなり使った後でしたので、余計に美味しかったです。
午後の講義は
「血」の異常について
血の巡りが悪くなりやすい女性に処方する三大漢方
桂枝茯苓丸 当帰芍薬散 加味逍遥散など
具体的な処方例を解説していただき
使い分け方の理解がさらに深まり
これまでの知識を再確認することが出来ました。
朝から一日がかりの会でしたが、
大変充実していいセミナーでした。
また20日の火曜日は外来終了後に
耳鼻咽喉科漢方セミナーに参加しました。
耳鼻科の疾患に特化した漢方治療についての講義です。
東京女子医科大学の山村 幸江先生の
「口腔内疾患の漢方治療」
では、口渇に対する麦門冬湯や
白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう)などについての
使用法も参考になりました。
その後は、
自治医科大学名誉教授 市村 恵一先生の
「耳鼻咽喉科領域の頻用漢方処方」
たくさんの書籍をお書きになっている、漢方医学界の重鎮です。
インフルエンザの方に使用する麻黄湯。
内服は定期的に時間を決めて内服するのではなく
三時間ごとに汗が出るまで続けるというお話しは
大変参考になりました。
ベテランの先生ならではの
経験に基づいた処方の仕方をいろいろ提示していただき
漢方の秘伝を伝授して貰ったように感じました。
中でもめまいに使用する
苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)は、
めまい発作を起こしてすぐの患者さんに飲ませて
即効性があると伺い、
これから積極的に使用したいと思います。
こうした先生ならではの投薬テクニックについて
様々な疾患に対する漢方の選択や
効果がなかった場合の次の一手など
とても貴重なお話が聞けて、充実した時間でした。
これからも勉強会に積極的に参加して行きたいと思います。