今日も気温が上がり
かなりの暑さを感じる一日でしたね。
日曜日の昼から関東耳鼻咽喉科アレルギー懇話会の
学術講演会に出席しました。
場所は千代田区の日本教育会館です。
花粉情報に関する講演で
NPO花粉情報協会 今井透先生の
「花粉情報入手の質と量に関して」
花粉飛散数は1㎠に花粉粒子が50個以上で
「非常に多い」と定義されていますが
1000個を超えることがあり、
「非常に多い」以上の
「極端に多い」のようなランク付けも必要というお話しでした。
気象予報士 村山貢司先生の
「花粉情報の予測と発信について」
現在の花粉症情報の問題点について解説がありました。
林野庁が秋にスギ雄花着生量を測定し
それを参考に翌年の花粉飛散量を予測していますが
この情報は環境省と花粉情報協会、気象協会のみ利用していて
他の気象会社は使用していないため
情報が混乱しているという事でした。
スギ林、ヒノキ林ともに樹齢30年を超えていて
今後は花粉飛散量の極端な増加はないのではという予想でした。
その後には
千葉大学医学部耳鼻咽喉科 頭頸部腫瘍学教授
岡本 美孝先生の
「アレルギー疾患対策基本法とその指針
花粉症情報を含めた課題について」
アレルギー性鼻炎に対する様々な治療法をガイドラインで統一し
地域拠点病院と診療連携が必要とのことでした。
今後はアレルギー情報センターを設置して相談を受けたり
アレルギー診療に従事する人材の育成や
調査・研究・疫学調査なども積極的に推進するという
ビジョンでした。
これからのアレルギー診療の流れがわかり
大変興味深い発表でした。
最後は日本医科大学名誉教授の
奥田 稔先生
「空中スギ花粉の動態」
花粉粒子が100個鼻内に吸着すると鼻炎を発症するという
面白い研究結果でした。
奥田先生は耳鼻科学会の重鎮で
90歳という高齢にもかかわらず頭脳明晰で
しっかりお話しになっていて、本当にすごいと思いました。
私も90歳で診療は恐らく無理でしょうが
最新情報を勉強して
今後も外来で頑張って行きたいと思います。