【小林耳鼻咽喉科医院】 世田谷の耳鼻咽喉科 めまい 耳鳴り アレルギー性鼻炎 耳鼻科

新型コロナウイルスの後遺症

今日は穏やかなお天気ですね。

 

 

厚労省の調査で

新型コロナウイルスの後遺症が

どの程度の頻度で発生しているかの

報告がありました。

 

 

病院入院中、ホテル療養中の無症状

軽症、中等症のCOVID-19患者さん

251名(20-59歳)に

嗅覚、味覚の自覚症状について

アンケートを取りました。

 

 

回答者中57%に嗅覚障害を、

40%に味覚障害を認め

全体の37%は

嗅覚・味覚障害ともに認めました。

 

 

味覚障害のみを認めたものは4%でした。

 

 

嗅覚障害ありと回答した患者さんの多くが

嗅覚検査でも低反応であったのに対して

味覚障害ありと回答した患者さんの多くは

味覚検査では正常を示しました。

 

このことから味覚障害を訴える

患者さんの多くは風味障害

である可能性が高いと考えられます。

 

 

嗅覚・味覚障害ともに女性の頻度が高く

加齢により頻度が減少しました。

 

嗅覚・味覚障害の発生は

鼻づまり、鼻水、くしゃみ、鼻の痛みと

正の相関を示しました。

 

障害の程度として

嗅覚障害では59%が、味覚障害では37%が

全くしないと回答しましたが

症状がすぐに回復する患者さんもいました。

 

 

調査後1ヶ月でのアンケートでは

嗅覚障害の60%、味覚障害の84%が

改善を示しました。

 

このことからCOVID-19感染後

嗅覚・味覚障害は多くの人で改善することが

判明しました。

 

 

嗅覚・味覚障害に対する治療法には

漢方薬を含めいろいろな手段があり

嗅覚のリハビリテーションを含め

今後はどの治療が最も効果的なのかを

さらに調べていきたいと思います。