全国的に寒波が襲来していて、都内もかなりの寒さでしたね。
最近はA型インフルエンザの方が多く来院しています。
インフルエンザウイルスの表面にはヘマグルチニン(HA)と
ノイラミニダーゼ(NA)という分子があります。
HAが16種類、NAが9種類報告されていて
その組み合わせにより多くの種類に分類されています。
インフルエンザ感染の際に
明らかな陽性反応が出るのは
発症から24時間が過ぎてからのことが多く、
検査で陰性と出ても臨床症状からインフルエンザと診断して
抗ウイルス薬による治療を開始する場合もあります。
子供の感染では異常行動を起こすこともあり
タミフルの内服時などには経過中に十分な注意が必要です。
また昨年発売されたゾフルーザは
一日一回の内服で効果が出ますが、
薬剤の90%を輩出するのに432時間かかるため
解熱するまでの期間が長かったり
副作用で下痢を起こす頻度が高い傾向があります。
またウイルスが細胞外に排出される量が減少するため
体内に十分な量の抗体が産生されず
同一シーズンに再感染を起こす可能性があります。
さらにゾフルーザに対する
耐性ウイルスの発生が問題となり
当院では出来るだけ処方しないようにしています。
高熱や喉の痛み、咳や関節痛など
インフルエンザの症状がある場合には
早めに医療機関を受診するようにして下さい。