今日はおだやかで秋らしい1日になりましたね。
18日水曜日は勉強会に参加して来ました。
最初の講演は
「口腔アレルギー症候群と食物アレルギー」
日赤医療センター 耳鼻咽喉科 中西 わか子先生
食物アレルギーとは、食物の摂取により
抗原に特異的な免疫学的機序によって引き起こされる
身体に不利益な症状が起こる病態です。
Ⅰ型アレルギーが関与するIgE依存型と
非IgE依存型があります。
食物アレルギーは乳幼児で発症することが多く
年齢と共に頻度が少なくなっていきます。
花粉症の方は食物アレルギーを持つことがあり、
花粉ー食物アレルギー症候群と呼ばれています。
花粉症の交差反応で発症し
類似コンポーネントを持つ果物、野菜によるIgEを介した
即時型反応です。
アレルゲンを調べる経口負荷検査では
アナフィラキシーショックを発症することがあります。
花粉症の人が果物摂取の際に口内がかゆくなったり
刺激を感じるという反応です。
口腔アレルギー症候群では
アレルゲンに対するIgE抗体が果物や野菜アレルゲンと反応しますが
アレルゲンが消化されると反応しなくなるため、
通常は口の中のかゆみなど軽度の症状です。
検査では特異的IgE抗体検査や
アレルゲン測定法、スクリーニングや皮膚プリックテストを行います。
ゴム製品でアナフィラキシーを起こすことがあり
手術用手袋にも用いられている
ラテックスという蛋白質が原因となります。
ラテックスアレルギーがあるとバナナ、クリ、アボカド、キウイなどを
食べた時にもアレルギー反応を起こす
ラテックス・フルーツ症候群が知られています。
アレルギー性鼻炎に関する多くの情報を勉強できて有意義な時間でした。
続いての講演は、
「良性発作性頭位めまい症の診断と治療
ーBPPVとその周辺疾患ー」
東京医科大学八王子医療センター 小川 恭生先生
良性発作性頭位めまい症は
耳石が三半規管内に入ることで引き起こされるめまいです。
寝返りや立ち上がる時など
頭位の変化により耳石が移動し、めまいが誘発される病気です。
多くは後半規管に耳石が入るタイプですが、
外側半規管に耳石がある場合とは眼振が異なり
診断の根拠となります。
耳石が半規管の中にある時と
クプラに付着している場合で眼振のタイプが異なります。
頭位の変化で眼振の向きが変わりますが
まれに脳の出血、梗塞、腫瘍などにより起こる眼振もあるので
注意深い鑑別が必要です。
理学療法についても多くの方法が考案され
それぞれの治癒率についての解説もあり、大変勉強になりました。
講演会終了後に小川先生とお話しさせていただき
浮遊耳石による難聴、耳鳴が起こるメカニズムや
東京医科大学の入試で女子の受験生が多く合格している現状と
今後の外科系診療科の展望などについて
多くのお話しが出来て良かったです。
これからも積極的に勉強会に参加したいと思います。