6月もあっと言う間に終わりになりましたね。
文部科学省は全国の大学病院で働く医師・歯科医師のうち
2191人が給料が支払われていない無給医師であるという調査結果を発表しました。
無給医師が多数存在することとなっている背景には、医局の特殊な構造問題があります。
医師は卒業後に大学病院の医局に入局する場合が多く、
大学病院では教授を頂点とした、ピラミッド型の権力構造があります。
その構造の最下層に位置する若手医師は、
教授の意向により市中病院で研修することもありますが
中には大学病院内での勤務を義務づけられ、その際に有給のポストが限られているため
無給で働くことを承諾するよう余儀なくされることがあります。
これまで研修するという名目で無給となっている若手医師がほとんどで
今回の調査で長年放置されてきた実態が明らかになったことは、かなりの進展です。
無給医師の場合には、当直や他の市中病院の外来業務などのアルバイトをして
給料を稼ぐほか無く、通常業務の他に週に何度も当直をしたり
勤務時間がかなりの長さになることが多く
貴重な命が失われる事件が多く起こっていて
労働基準法はあってないようなものとなっています。
現在厚労省は医師の働き方改革をすすめているところであり、
今後は病院に対して効力のある政策が行われることを期待したいと思います。