【小林耳鼻咽喉科医院】 世田谷の耳鼻咽喉科 めまい 耳鳴り アレルギー性鼻炎 耳鼻科

病診連携会に参加しました

今日は晴れてスッキリした1日になりましたね。

 

 

22日木曜日は勉強会に参加しました。

 

京王プラザホテルはひな祭りモードでした。

 

 

漢方薬のアドヒアランス

加藤香里先生

 

 

アドヒアランスという言葉が使われる以前は、

医療従事者の指示に患者さんがどの程度従うかという

コンプライアンスの概念の元で

患者さんを評価してきました。

 

医療従事者を中心とした考えであったため、

患者さん自身が積極的に治療に参加することが

治療の成功に繋がるのではないかという考え方が広まり、

アドヒアランスという概念が生まれました。

 

服薬アドヒアランスを良好に保っていくためには、

その治療法は患者さんにとって適切なものであるか、

医療従事者と患者さんが一緒になって

検討することが必要です。

 

医師は患者さんが処方した薬を

正しく飲んでいるという

前提で処方を行うため、

患者さんが正しく内服していない場合、

治療効果を正確に判断することが難しくなります。

 

医師が服薬漏れを把握できていない場合、

服薬の治療効果が不十分と考え、

必要以上の薬を処方してしまい、

医療費の増大に繋がることも懸念されます。

 

 

アドヒアランスが不良となる原因として

 

服薬についての懸念(有害作用,依存症)

もの忘れ、注意力不足や

処方指示に関する誤解

薬剤の効果を信用していない

身体的困難(錠剤・カプセルの嚥下,瓶の開封,処方薬の購入)

複雑な処方内容(頻回投与,多くの薬剤)

不便または制限を強いる注意

(アルコールまたはチーズの摂取禁止など)

様々な要因があります。

 

これらの対策として薬剤師さんが考えていることは

高齢の患者さんでは服薬の管理をすることが

日常生活上大きな負担になっているということです。

 

家族と協力して治療に臨めるように、

薬剤師側も患者さんの周りの人たちへの

働きかけをできる限り行い、

処方意図や服用タイミングを把握してもらうことが大切です。

 

普段薬剤師さんとお話しする時間が短いため

今回の講演は大変勉強になりました。

 

 

暮らしの不満に対する漢方薬のコツ

東京女子医大附属東洋医学研究所教授

木村容子先生

 

 

漢方薬は西洋薬では解決できない

原因不明の症状を改善する

ユニークな作用があります。

 

自律神経のメカニズムを西洋医学・東洋医学の視点で徹底解説。

 

 

喉の詰まる感じを改善する西洋薬はあまりなく、

漢方薬の半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)

が有効です。

 

講演後に、本来の症状を改善する

目的で処方した薬が

他の症状に効いた症例はありますかと

質問したところ、

鼻炎で小青竜湯を投与したところ

冷えと月経痛が改善した例

真武湯というめまいの薬でこむら返りが改善した例など

主訴以外の症状が改善するのが

漢方の醍醐味というお話を伺いました。

 

 

これからも講演会で知識をアップデートして

外来に生かして行きたいと思います。