今日は晴れて気持ちの良い1日でしたね。
昨日は夜から漢方セミナーに参加しました。
講師は竹越耳鼻咽喉科の 竹越 哲男先生
「西洋学的病態に生薬構成を考えて漢方を使う」
と題して漢方薬の使い方についての講義です。
漢方の構成生薬を理解して
その作用機序から治療を考えると理解が深まります。
耳鼻科医の健康法でも書きましたが、
風邪の初期に使われる葛根湯は
自分でも良く内服しています。
構成成分の麻黄が水をさばいて身体を温める作用があります。
さらに桂枝 芍薬 甘草などの作用機序についても
詳しく説明があり、
葛根湯が風邪の初期に有効な理由として納得できて
とてもわかりやすかったです。
でも解説しましたが、
めまいに使用する漢方薬の中では
苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)を
最も良く処方しています。
竹越先生は疾患ごとに病態を考えて漢方を選択しています。
OD(起立性低血圧)
H-VBI
(Hemodynamic VBI 血行動態性椎骨脳底動脈循環不全)
メニエール病のほか
肩こり関連めまいという概念につき解説がありました。
めまいが主訴で血圧が低い方の中に、
自覚症状で難聴がないにもかかわらず、
聴力検査で両側の低音部の難聴が見られる方がいます。
血圧が低い女性でパソコンを長時間見ている方
育児やストレス、睡眠不足や
緊張状態が続いている方に
多く見られる病態です。
肩こりの治療だけでは対処が難しい
このような方に対する漢方の使い分けについて
新たに知識が増えて大変勉強になりました。
さらに糖尿病に合併する突発性難聴に使用すると
効果的という六味丸の解説もありました。
糖尿病の方に治療でステロイド剤を使うと
血糖のコントロールが非常に難しくなるため
今まではすべて突発性難聴の患者さんは
大学病院に紹介していましたが
症例によっては
まず漢方治療で様子を見ることも可能だと
認識を新たにしました。
いろいろな事を新たに勉強出来て
大変有意義なセミナーでした。
これからも勉強会に積極的に参加して行きたいと思います。