徐々に秋の気配が感じられます。
最近はお子様の中耳炎が増えています。
鼻と耳をつなぐ耳管という管は
子供では大人に比べて水平で
鼻と耳の間の距離が短いことが特徴です。
そのため風邪の際に
鼻の奥から細菌が入った液体が
鼓膜の裏側にたまりやすく、
その部位で細菌が増えて鼓膜が赤くなり
かなりの痛みを生じます。
小さなお子様では
中耳炎のために高熱が出て、
なかなか下がらない場合があり
小児科の投薬で熱が下がらない時
耳鼻科で中耳炎の治療をすることで
長く続いていた熱が下がることがあります。
中耳炎で赤くなった鼓膜。
一部分がふくらんでいます。
こちらは正常の鼓膜です。
表面は赤みがなく
鼓膜は凹凸が無く平坦です。
夏休みには
プールに入る機会が多いと思います。
少しの鼻風邪でも水に潜った際の水圧で
耳管から細菌が中耳に移行しやすく
子供の中耳炎が夏に多い理由です。
中耳炎を起こしている際は
鼻水が多く、鼻をすすることで
さらに中耳炎が悪化するため
副鼻腔炎に対する治療も効果的です。
大人の場合にも副鼻腔炎がある時に
飛行機搭乗後に
中耳炎を起こすこともあります。
鼓膜にずっと水が溜まっている
滲出性中耳炎の画像です。
滲出性中耳炎は
テレビの音が大きい、
呼んでも気づかないなど
の症状で発見されます。
鼻の突き当たりにある
リンパ組織である
アデノイドが大きい5−6歳の小児で
発生率が高くなっています。
アデノイドが肥大していると
耳管との通気が悪くなります。
滲出性中耳炎は
内服治療で効果がない場合に
鼓膜にチューブを挿入する
治療法もあります。
中耳炎で診察の際に
モニターで鼓膜を映すと
「初めて見ました!」と
お母さんも驚かれることが多く
説明に納得していただいています。
お子様の耳に関する疑問について
ぜひご相談下さい。












