今日は晴れてスッキリした1日になりましたね。
16日木曜日は漢方の勉強会に参加して来ました。
センプククリニック 千福 貞博先生
「困った時の漢方
ー めまい 頭痛 不眠 ストレス ー」
千福先生の講演は毎回とてもわかりやすく
大変勉強になりますが、
今回はめまいや頭痛、不眠に関する
漢方薬についての解説です。
めまいに対する漢方薬は
苓桂朮甘湯 半夏白朮天麻湯
黄連解毒湯などがあります。
江戸時代の漢方医
本間棗軒(そうけん)が考案した
苓桂朮甘湯と四物湯の合方である
連珠飲について詳しく解説していただきました。
本間棗軒は1804 年(文化元年)、
現在の茨城県小美玉市に当たる常陸小川郷で、
代々続く医家の家に生まれました。
水戸藩の名医であった
原南陽の薫陶を受けていました。
そして7代目にあたる棗軒も南陽の門人でした。
棗軒は17 歳で江戸に出て、
原南陽の門に入って医学を学びました。
また杉田玄白の子である杉田立卿につきオランダ医学を、
太田錦城には経学を学びました。
さらに1827 年(文政10 年)3 月25 日、棗軒24 歳の時
当時外科医として天下に名をはせていた
紀州の華岡青洲の門に入りました。
大腿部での下肢切断術を行ったのは、
棗軒が本邦初といわれています。
その時用いた麻酔薬は、
華岡青洲より秘法として伝えられた麻沸湯でした。
その他にも、乳癌の手術や膀胱結石摘出術、
膣鏡の考案など多くの功績があります。
棗軒は、すでに150 年近くも前から
西洋医学と漢方医学などの伝統医学などの融合をめざし
当時として非常に先進的な医師であったと言えます。
漢方の歴史についても解説していただき
大変興味深かったです。
めまいで月経不順や冷え症がある場合には
苓桂朮甘湯と四物湯の合方が有効とのことで
作用機序や処方のポイントも勉強できました。
は抑肝散
抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)
などが有効ですが、
竹筎温胆湯(ちくじょうんたんとう)
の処方で長年続いていた不眠が改善したという
症例の解説がありました。
竹筎温胆湯は感冒などが長引いて
咳が続き不眠になっている方に用いられ
物事に驚きやすく不安感が強く、
眠りが浅い場合に有効です。
現代はストレス過多と生活習慣の乱れ、
長時間のスマホ視聴による視覚異常、
頸椎変形、肩こりなどにより
神経が高ぶり胃腸が虚弱な方が増えています。
このような方に竹筎温胆湯が効果的と思われます。
他にも半夏厚朴湯と苓桂朮甘湯の合方や
茯苓飲合半夏厚朴湯についても
処方のポイントを教えていただき、
大変勉強になりました。
これからも漢方の知識を増やすため
積極的に勉強会に参加したいと思います。