【小林耳鼻咽喉科医院】 世田谷の耳鼻咽喉科 めまい 耳鳴り アレルギー性鼻炎 耳鼻科

ココロとからだの保健室

「めまい」にはどんな症状があるのか教えてください。

 一言で「めまい」といっても患者さんが感じる症状はさまざまで、「天井がぐるぐる回る」「頭を動かすと目が回る」「ふわふわとしていてだるい」「まっすぐに立てない感じ」「立ちくらみ」などです。
初めてこのような症状を感じると何科を受診すればよいか分からず、ほとんどの方は内科を受診されると思います。もし改善しない場合には三半規管に異常がある可能性もありますので、耳鼻科受診をお勧めします。
一番多いのは「良性発作性頭位めまい症」で、例えば朝ベッドから起き上がる、洗顔の時に下を向く、うがいの時に上を向くなど特定の頭の動きをしたときに、目が回ったり、ふらついたりするケースです。
これは耳にある「耳石」の位置が関係する病気です。三半規管の中に耳石が入り、身体を動かした際に石が動いて症状が出ます。

めまいの際に受診するタイミングというものがあったら教えてください。

 急に激しい症状が出ると、慌てて脳外科に行く人もいますが、めまいの症状は耳鼻科の病気のことが多いので、できれば症状があるうちに耳鼻科を受診しましょう。
耳鼻科では、めまいが起こっているときの目の動きを検査します。さらに聴覚障害などの有無を調べたり、台の上に立ってからだの動きを見る検査を行い、耳以外の器官の病気の疑いなども考えます。診断後、適切な薬で治すことができますので、耳鼻科への早期受診が重要です。

今、めまいの患者さんは増えているのでしょうか?

 新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、家にいる時間が多くなりました。休日や仕事が終わった後、横になってスマホやテレビを見る時間が増えたのではないでしょうか? その影響か、長時間横になることで耳石が外れて発症する「良性発作性頭位めまい症」が増えていると感じます。
女性ではパートナーや子どもが 1 日中家にいることから、食事の準備など家事負担が増加しています。そのストレスが増えることで内耳の循環が悪くなり、内リンパ水腫が生じて難聴やめまいが発症しやすい状況です。

めまいを起こさないよう、予防をする方法はありますか?

 「良性発作性頭位めまい症」の人はなるべく横にならずに生活し、寝るときも低い枕を使わないよう注意して下さい。耳鼻科で紹介するめまい体操を毎日のルーティンに組み込むといいでしょう。
さらに、コーヒーを飲み過ぎると、内リンパ水腫を起こしやすくなるため飲む量を控えることも重要です。
 また、「メニエール病」と診断されたら、軽い有酸素運動などを継続しましょう。最近では家の中でもできる運動もテレビやネットなどで紹介しています。家にいてもからだを動かすことを考えましょう。ストレスの軽減も重要です。まだまだ制限のある生活ですが、リフレッシュ法を見つけてみましょう。