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【小林耳鼻咽喉科医院】 世田谷の耳鼻咽喉科 めまい 耳鳴り アレルギー性鼻炎 耳鼻科

東京都地方部会に参加しました

6月に入って紫陽花が綺麗な季節になりましたね。

 

 

土曜日は診療後に日本耳鼻咽喉科学会 東京都地方部会に参加して来ました。

 

 

場所はお茶の水のホテル東京ガーデンパレスです。

 

 

講演は、

山王病院脳神経外科 部長 高橋 浩一先生

 

 

「ブラッドパッチで治る難治性めまい ー脳脊髄液の動態と機能ー」

 

 

 

めまいや頭痛、頚部痛の原因として脳脊髄液減少症がありますが、

診断が難しく見逃されている場合も多く見られます。

 

脳脊髄液が減少することにより脳が下垂するため

立ち上がっている時に症状が出やすく、横になると軽快する特徴があります。

 

 

 

頭部MRIでびまん性硬膜増強効果(造影MRIによる)

脳下垂 くも膜下腔の拡大 脳室の狭小化 頭蓋内静脈の拡張や

下垂体腫大などの所見があります。

 

 

 

RI(放射性同位元素)脳槽シンチグラフィーで脳脊髄液の漏出像として

くも膜下腔外にRIが描出されます。

 

 

また硬膜外に生理食塩水を20-40ml注入して症状の改善を認められた場合

脳脊髄液減少症の可能性が高いと考えられます。

 

 

 

治療はブラッドパッチ(硬膜外自家血注入)が有効で、

自分の血液を破損した硬膜の近くに注入して

血液の固まる性質を利用して髄液の漏れを止める方法です。

 

 

 

髄液の動態や症状との関連についてはまだ不明な点も多く

交通事故後の補償問題などの際、脳脊髄液減少症の診断が正しいのか

保険会社との意見の調整や対応が難しい状況です。

 

そうした中でブラッドパッチの治療を積極的に行なっている高橋先生のお話は、

大変参考になりました。

 

以前高橋先生に交通事故後の斜頸、歩行障害の方を紹介した際に

脳脊髄液減少症と診断、

ブラッドパッチを実施した結果症状が劇的に改善したのを見て、

非常に驚いた経験があります。

 

これからも脳脊髄液減少症が疑われる方を山王病院に紹介していきたいと思いました。

 

 

 

次の講演は

日本大学病院耳鼻咽喉科 教授 牧山 清先生

 

「成人喉頭乳頭腫の治療」

 

 

喉頭乳頭腫はヒトパピローマウイルス(HPV)の感染により起こる病気ですが

手術治療によっても再発例が多く、治療が長期化することがあります。

 

 

低侵襲レーザー手術により乳頭腫の再発率を抑える治療に加え、

さらにHPVワクチンとの併用が効果的とのことでした。

 

 

HPVは乳頭腫を起こすタイプとは別に、子宮頸がんを起こす種類があります。

 

子宮頸がん予防のためのHPVワクチン接種では副作用被害者も多く、

現在は接種が中断している現状ですが

ワクチンを打っていない方の副作用の発現率と

あまり差がなかったとのデータの提示がありました。

 

しかし重篤な副作用で今も苦しんでいる若い方のことを思うと

子宮頸がんワクチン接種を早急に再開すべきとは言えないと感じます。

 

 

講演会終了後に高橋先生とお話しして

脳脊髄液減少症の診断の難しさやブラッドパッチの作用機序、

子宮頸がんワクチン接種後に副作用を生じた方に

ブラッドパッチを行い軽快したことがある経験などを伺って

大変有意義な時間でした。

 

 

これからも積極的に勉強会に参加したいと思います。