今日は連休ですが、大型台風の影響で一日中雨でしたね。
おたふくかぜはムンプスウイルスによる感染症です。
耳の下にある耳下腺の腫れや高度の発熱、睾丸炎などが起こります。
潜伏期は二週間で、ウイルスの感染力が強く
流行性耳下腺炎とも言われ、合併症として高度の難聴があり
成人が感染すると重症化する傾向があります。
日本耳鼻咽喉科学会が全国調査したところ、
2015年から2016年にかけて、少なくとも336人の
ムンプス難聴となった方がいることが判明しました。
ムンプス難聴の詳細が判明した314人の約8割に当たる261人が、
日常生活に支障を来す高度難聴または重度難聴だったとの事です。
また両耳とも難聴となった14人のうち11人は、
補聴器を使ったり人工内耳を埋め込んだりしました。
ムンプス難聴に罹患した方の約半数に当たる154人が
5〜10歳で、子どもが難聴になるケースが多く見られました。
一方で子育て世代の30代の患者さんも目立ちました。
ワクチンはかつて混合ワクチンとして定期接種されていましたが、
副作用が問題になり1993年に中止され、
その後はおたふくかぜワクチン単独の任意接種となりました。
現在接種率は3〜4割程度にとどまっています。
日本耳鼻咽喉科学会は
「先進国で定期接種でないのは日本だけ。
急に何も聞こえなくなって一生後遺症に苦しむ現実がある」
として予防接種を勧めています。
ムンプス難聴は一度なると二度と回復しないので
小さなお子様は予防接種を受けておいた方がいいですね。